2025/06/27
【レコードの保管・収納方法】置き方や収納アイデア、整理方法などを紹介
近年、音楽配信サービスが普及している一方で、若者の間ではアナログレコードへの注目も高まりつつあります。また、かつて収集していた大量のレコードが自宅に残っているという方もいらっしゃることでしょう。
しかし、アナログレコードはCDと比べても非常にデリケートで、保管方法には注意が必要です。
こちらの記事では、アナログレコードの保管・収納方法や保管時の注意点を解説します。DJブースを作りたいという方向けの情報も記事の後半でご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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レコードの収納・保管時の注意点
レコードは非常にデリケートな素材です。レコードの盤面の溝に汚れがついたり、傷がついたり、変形したりすることで、音飛びの原因となってしまいます。そのため、レコードを綺麗な状態に保つためには保管・収納には気を付ける必要があります。
まずは、レコード保管時の注意点やお手入れ方法を確認していきましょう。
レコードの収納・保管時の注意点
- レコードは立てた状態で収納・保管する
- 指紋をつけずに盤面をクリーニングしてからジャケットへ
- レコードはカバーに入れて収納・保管する
- 高温多湿・直射日光を避ける
レコードは立てた状態で収納・保管する
収納する際のレコードの置き方は、積み重ねるのではなく、本棚のように立ててしまう縦置きで並べることをおすすめします。
積み重ねて長期間保管していると、重みで変形したり、溝がつぶれて音飛びの原因になってしまいます。また、通気性が悪くなることで、湿気が溜まってカビが発生してしまうことも。
また、壁などに立てかける斜め置きも、レコードに圧力をかけてしまうためNGです。収納ボックスや棚に入れる際は、詰め込みすぎず、かといってスカスカになりすぎないよう、レコードが垂直に立つ状態をキープしましょう。
指紋をつけずに盤面をクリーニングしてからジャケットへ
レコードは収納・保管前にお手入れをしておきましょう。指紋やホコリがついたまま保管してしまうと、カビが発生してしまう可能性が高まります。市販のレコードクリーナーなどを使って、盤面の汚れをしっかりと拭き取りましょう。
レコードはカバーに入れて収納・保管する
盤面のお手入れが終わったら、しっかりと乾燥させたうえでビニールカバーに入れましょう。ビニールカバーを被せるのは、傷がついたり、ホコリが付着したりするのを防ぐ意味があります。
基本的に、購入時のビニールカバーで問題ありませんが、購入時のビニールカバーが汚れている場合は、新品のビニールカバーを使用することをおすすめします。
レコード用のビニールカバー単体でも販売されているので、レコードを整理するタイミングでビニールカバーを一新するのもひとつの手です。
高温多湿・直射日光を避ける
レコードは塩化ビニールでできており、高温になると盤面が歪んでしまう恐れがあります。
レコードの盤面が変形すると、正常に回転しなくなったり、音が飛んでしまったりと、音楽を楽しめなくなってしまいます。日光が当たる場所など高温になりやすい場所は避け、温度変化が少ない場所に保管しましょう。
また、湿度が高い環境にレコードを保管していると、カビが発生しやすくなります。変形と同様、レコードの溝にカビが繁殖したり、ホコリが付着してしまうと、正常に再生できなくなってしまいます。
レコードは湿気がこもりにくく、換気しやすい場所で保管するようにしましょう。
大量のレコードを収納・保管するなら
次は、大量にあるレコードをスッキリと収納・保管する際に便利なアイテムをご紹介します。
大量のレコードを収納・保管するのに便利なアイテム
- レコードラック
- カラーボックス
- レコードケース
- 段ボール
- スタッキングシェルフ
デザイン性と機能性を兼ね備えたレコードラック
雑誌などの収納方法にも活用できるレコードラックは、ジャケットデザインの気に入ったレコードを飾りたい方に最適です。壁掛けタイプのものやボックス型のものなど、いくつか種類があります。
なかでも、デザイン性と機能性を兼ね備えたレコードラックは重宝します。ディスプレイ部分は収納ボックスの蓋の役割も担っており、レコードを日焼けやホコリから守ってくれます。
レコードラックは「押す・引く」の簡単な動作では蓋の部分は開きにくく、やんちゃなペットがいる家庭でも、いたずらされる心配がありません。
棚の大きさやデザインはバリエーション豊かで、背の低い横長タイプから背が高く細い省スペースタイプまであります。
背の低いものは部屋を広く見せてくれるメリットがあるうえ、天板部分に機材を並べてDJブースにすることも可能です。
カラータイプも豊富で、選び方によって部屋の印象ががらりと変わります。好みの色がないときは、思い切って塗り替えるのも良いでしょう。
ぜひ自分の好みに合うレコードラックやディスプレイラックを見つけてみてください。
手軽に安く購入できるカラーボックス
ホームセンターや大型スーパーなど、手軽に安く購入できるのがカラーボックスです。
近年は専用のステッカーも数多く販売されており、より自宅のインテリアにマッチするデザインを選べるようになりました。
2m近い高さのタイプも販売されていますが、手軽にどこでも購入できるタイプは低身長タイプのカラーボックスです。目線より下に収納できるため、複数並べてDJブースとしても使えます。
自分自身で組み立てるため、配送サービスを依頼せずとも自力で当日中に持ち帰ることができる点もメリットです。すぐにでもDJブースを作りたいと考える、DJを始めたばかりの方は、カラーボックスでのブース作りから試してはいかがでしょうか。
カラーボックスにもバリエーションがあり、2マス・3マス・横幅のある5マスタイプなど同じ高さのものでも棚の数や幅が異なります。ディスク以外の小物や周辺機器も収納でき、省スペースに収納できます。
丈夫な作りで重ねやすいレコードケース
「数が多い」「見た目よりもまず足場をすっきりさせたい」という方は、レコードケースはいかがでしょうか。
レコードの収納専用ケースは、プラスチック製のものや木製のもの、金属製のものまで種類はさまざまです。サイズはコンパクトなものが多く、一般的な収納ボックスのように大きさを心配せず購入できます。
蓋付きのものはホコリや汚れの防止になりますが、中には蓋のないタイプや別売りタイプもあるため、購入時は必ず確認してください。
レコードケースを使うメリットは、サイズやホコリ・汚れ防止だけではありません。丈夫な作りで重ねやすいため、多くのレコードを整理する場合に向いています。
また、レコードでのDJはまだ始めたばかりでディスク数が少ないという方も、将来的に多くのレコードを所有したときに、大がかりな部屋の工事をする必要がありません。
部屋の模様替えにお金をかける必要がないため、よりDJのためのアイテム購入に費用を割くことができます。
適度に吸湿性を持つ段ボール
大量収納に意外と役立つのが、段ボールです。無造作に収納しているように見えますが、紙製の箱は適度に湿度調整をしてくれる優秀なアイテムです。
レコードジャケットは保管方法を間違えるとカビやホコリで汚れ、場合によってはレコードの盤面にまで被害がおよびます。それらを防ぐには、保管場所の湿度も重要です。
適度に吸湿性を持つ段ボールに保管することで、カビなどのリスクを軽減することにつながります。(段ボール自体の保管場所も重要です)
使用頻度の減ったレコードは、段ボールでまとめて保管しましょう。デザイン性が気になる方は、ステッカーなどで変身させると部屋の目立つ場所に置いても気になりません。
拡張性がうれしいスタッキングシェルフ
レコードはこれからも増えていきますので、同じ収納アイテムを買い足して、統一感のある収納スペースを拡張していけるかどうかは重要なポイントです。
その点、無印良品のスタッキングシェルフは拡張性に優れ、増えていくレコード収納に適したアイテムです。
名前の通り、縦にも横にも自由に組み合わせて拡張できるため、引っ越しなどによるレイアウト変更にも柔軟に対応できます。
また、どんな部屋にも馴染むシンプルなデザインも魅力です。
レコードをおしゃれに収納するアイデア
壁一面にレコードを飾る「見せる収納」は、レコードをコレクションしている人なら憧れるおしゃれなスタイル。お気に入りのジャケットが常に目に入る空間は、日々の満足感を高めてくれます。
「壁に穴は開けられない...」という賃貸住宅にお住まいの方でも以下の方法を使えば「見せる収納」を気軽に取り入れられます。
- ウォールシェルフ
無印良品の「壁に付けられる家具」シリーズのように、ピンで固定するタイプのシェルフなら、跡をほとんど残さずに設置できます。 - レコードフレーム
お気に入りの1枚を絵画のように飾れる専用のフレームです。気分に合わせて中身を簡単に入れ替えられるタイプがおすすめです。 - ディアウォール、ラブリコ
床と天井に柱を突っ張らせて、壁を傷つけずに棚やフックを取り付けられるDIYパーツです。これを使えば、本格的な壁面収納も実現可能です。
レコードの整理方法
コレクションが増えてくると「あのレコード、どこに置いたかな?」と探す時間が増えがちですが、整理することで「聴きたいレコードがすぐに見つかる」「見た目が美しくなる」「自分のコレクションを把握できる」といった多くのメリットがあります。
整理は面倒な作業ではなく、自分のコレクションと向き合う楽しい時間です。レコードの整理を考えている方は以下の方法を試してみてください!
レコードの整理方法
- 収納しているレコードをすべて出す
- グループ分けをする
- 選びやすいようにさらに分類する
収納しているレコードをすべて出す
少し大変ですが、まずは持っているレコードを収納棚やボックスから一度すべて出してみましょう。床やテーブルに広げることで、「自分はこれだけのレコードを持っているんだ」と全体量を視覚的に把握できます。
クリーニングとコンディションチェック
せっかくの機会なので、レコード1枚1枚の状態を確認しましょう。
- クリーニング
専用のクリーナーやブラシで盤面のホコリや汚れを取り除きます。 - コンディションチェック
ジャケットの傷みや、盤に反り・傷がないかを確認します。 - 袋の交換
汚れたり破れたりしている内袋や外袋は、新しいものに交換しましょう。
グループ分けをする
もし手放すことを検討しているレコードがあれば、この段階で分けておくと効率的です。
- 一軍
よく聴く、特にお気に入りのレコード - 二軍
たまに聴く、大切に保管しておきたいレコード - 手放す候補
あまり聴かなくなった、売却や譲渡を考えているレコード
選びやすいようにさらに分類する
グループ分けまでできたら、いよいよレコードを収納場所に戻していきます。5つの分類方法をご紹介しますので、あなたの音楽の聴き方にあった並べ方をお試しください。
- (1)アーティスト名のアルファベット順(AtoZ)
目的のレコードを素早く見つけられます。見た目も非常に整然とします。 - (2)ジャンル別
「今日はジャズが聴きたいな」など、その日の気分でレコードを選ぶ方に最適です。 - (3)年代別
60年代、70年代、80年代など歴史を辿るようにコレクションを聴くことができます。 - (4)レーベル別
特定のレーベルにこだわりのあるコレクター向けの方法です。 - (5)マイルールで分類
(1)~(4)のどれにも当てはまらない、あなただけのルールで整理する方法です。
分類したレコードを並べる際はアルファベットやジャンルが書かれたインデックス(仕切り板)をレコードの間に挟むだけで、どこに何があるかが一目瞭然に!
見た目もレコードショップのようになり、探すのが楽しくなります。市販のものもありますし、厚紙やプラスチック板で自作するのもおすすめです。
レコードはトランクルームでの保管もおすすめ!

レコードコレクターの方のなかには、自宅に収納しきれないほどのレコードを所有している方もいらっしゃるのでは?なかには、レコード保管のためだけに物件を賃貸しているコレクターの方もいます。
しかし、レコードのために物件を借りるのはコストの面でハードルが高いのも事実。自宅にレコードを収納しきれない場合には、トランクルームの活用を検討してみることをおすすめします。
次は、トランクルームでレコードを保管するメリットをご紹介します。
トランクルームとは?
そもそもトランクルームとは、「収納スペースをレンタルできるサービス」や「荷物を預かってくれるサービス」のこと。
設備やサービス形態によって、大きく以下の3タイプに分類することができます。
- 屋内型トランクルーム
- 屋外型トランクルーム
- 宅配型トランクルーム
なかでも、レコードの保管が目的であれば、ビルの1フロアや1棟まるごと収納スペースとなっている屋内型トランクルームがおすすめです。
屋内型トランクルームがレコード保管に適している理由
屋内型トランクルームは部屋サイズが豊富なのが特徴。預けたいレコードの数に応じて、1帖未満から6帖以上の部屋サイズまで選ぶことができます。
また、24時間365日いつでも利用できるので、必要なときにすぐに取り出すことができるでしょう。
レコード以外の荷物を預けてスペース確保
トランクルームには、レコード以外の荷物を預けることもできます。たとえば、季節家電や衣替えした洋服、レジャーグッズなどの荷物を預ければ、自宅の収納スペースを有効活用することができるでしょう。
空いたスペースでレコードのリスニングスペースを設けたり、DJブースを作ったりと、よりレコードを楽しめる環境を作ることができます。
DIYでDJブースを作ろう!
次は、DJブースのアイデアをご紹介します。DJ用途保管られた既製品のブースもいいですが、より自分のこだわりを反映するのであればDIYもおすすめです。
板とブロックの組み合わせたDJブース
家の塀や花壇作りで使用されることの多いコンクリートブロックは、無骨な印象を演出できるアイテムです。丈夫に作られているため、縦に置いて土台や脚として使用します。
一枚板を天板にし、3~4か所にブロックを置くだけで、手軽なDJブースの完成です。ブロックとブロックの間にあるスペースはレコード収納に丁度良いサイズのため、収納面の問題も同時に解決できます。
コンクリートブロックといっても、実は種類が豊富にあり、デザイン性にこだわることができる点もメリットです。シンプルなものはホームセンターなど近隣で購入できますが、表面に加工が施された化粧ブロックも近年は通販サイトなどで単品購入可能です。
部屋の雰囲気に合わせて、カラフルなものや表面に凹凸や模様が彫られたものなど、自分好みのブロックを組み合わせて楽しみましょう。
キャスター付きDJブース
既存の収納棚や収納ボックスを連結させて、自分の身長や機材の大きさに合わせたブースを手作りする方法もあります。そのまま定位置を決めるのも良いですが、家に人を呼ぶことの多い方は、リビングなど別の部屋で機器が必要となることもあるのではないでしょうか。
そのようなときに役立つのが、キャスター付きのDJブースです。既製品にお気に入りのものが見つからないときは、DIYでキャスターを取り付けてしまいましょう。ホームセンターなどでさまざまな大きさのキャスターが購入できるため、高さ調整にもなります。
キャスターを取り付けることで部屋から部屋への機材移動はもちろん、掃除もしやすくなります。機材の大敵であるホコリをこまめにすっきりさせるためにも、移動できる棚を検討してはいかがでしょうか。
木材で本格DJブース
丈夫で無機質なスチール素材のテーブルを使用するとスタイリッシュな印象を演出できますが、たとえばリビングにDJブースを作る場合は周囲とのバランスが問題です。くつろげるリビングの一角でDJブースのみが無機質さをアピールしている状態では、おしゃれとはいえません。
設置する場所によって、部屋のインテリアと調和させることも意識しましょう。たとえば木材を中心に作成すると、ナチュラルな印象の強いリビングなどでも無理なく他のインテリアと共存してくれます。
壁際に設置する場合は、思い切って壁も収納の一部にする手もあります。木製の簡易棚を取り付け、周辺機器の小物類やお気に入りのディスクを飾りましょう。ブース本体は、簡単なものであれば木版とすのこを組み合わせて作ることができます。
まとめ
今回は、大切なレコードを収納するポイントや注意点についてご紹介しました。
デリケートなレコードをきれいな状態に保つためにも、今回ご紹介した情報を参考に保管してみてください。また、自宅の収納スペースが足りない、DJブースを作りたいという方は、トランクルームの活用も検討してみることをおすすめします。
もっと知りたい!
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