2024/07/31
スニーカーの劣化を防ぐ保管方法は?乾燥剤の使い方や加水分解対策など徹底解説
カジュアルファッションの定番ともいえるスニーカー。ファッションアイテムであると同時に、コレクションとしてスニーカーを収集する愛好家、いわゆる「スニーカーヘッズ」と呼ばれる人たちも少なくありません。
そんなスニーカーのよくある困りごとのひとつが収納・保管方法です。「数が増えすぎてすっきり収納できない」、「大切なコレクションを劣化から守りたい」など、スニーカーの収納や保管方法でお困りの方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、スニーカーの劣化を防ぐ保管方法やスッキリと収納する方法などをご紹介します。保管場所が足りない場合の解決策もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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スニーカーが劣化する原因
スニーカーが劣化する主な原因はこちらです。
- 加水分解による劣化
- 紫外線による変色
- 間違ったケアによる黄ばみの発生
- 砂や土、泥などによる黒ずみ
- 湿気によるカビ
化合物と水が反応して起こる加水分解によってスニーカーに劣化が生じます。ほとんどのスニーカーのソールには、水分に弱い性質の素材(ポリウレタンやEVAなど)が使用されており、それらの化学物質が空気中の水分を吸収することによって、加水分解を引き起こします。
スニーカーの性質上、加水分解による劣化を避けることはできませんが、保管方法に気を付けることで加水分解を遅らせて、長持ちさせることは可能です。
紫外線による変色や黄ばみ、黒ずみ、カビに関しても正しい方法で保管収納することで、そういった劣化を防ぐことができます。
スニーカーの劣化を防ぐ保管方法
続いてはスニーカーが劣化する原因別に、劣化を防ぐ保管方法について詳しく解説します。
加水分解を防ぐには?
加水分解によるスニーカーの劣化を防ぐためには、空気中の水分をスニーカーに触れさせないようにするのがポイント。保管時の水分を徹底的に取り除くことで、大切なスニーカーを長持ちさせることができます。
木製のシューキーパーで水分量を調整
木製のシューキーパーを使用することで靴の型崩れを防ぎつつ、シューズの水分を吸収させることができます。
上手に活用するための注意点としては、スニーカーを脱いだ後すぐにシューキーパーを入れないことです。木製のシューキーパーを使用する際は、ある程度スニーカーの湿気をとばしてから使用するようにしましょう。
人は多いときで両足あわせて1日にコップ一杯分の汗をかくといわれています。木製のシューキーパーには吸湿性があるとはいえ、着用後の汗による湿気は吸湿しきれません。
また、脱いだ後すぐにシューキーパーをいれることで、シューキーパーがふたのようになってしまい湿気を逃がしにくくなります。
シューキーパーを入れる前にスニーカーを陰干しするか、乾燥剤をいれてある程度湿気をとってからシューキーパーを使いましょう。
スニーカーに乾燥剤を入れる
スニーカーに乾燥剤を入れて、しっかり湿気を取り除くことは重要です。
乾燥剤は市販で手に入る靴用のものを使用するとよいでしょう。シリカゲルを使用する場合は、かならずソールの下に置くようにしてください。靴の上に乗せると黄ばみの原因になってしまいます。
乾燥剤によっては有効期限が設けられており、入れっぱなしにしておくと効果が期待できなくなる可能性があります。期限切れに注意して使いましょう。
なかには、繰り返し使える乾燥剤もあるので、そういったものを活用すると何度も購入する必要がなく、経済的です。
ファスナー付きビニール袋に入れる
スニーカーにシューキーパーを入れたままの状態で、食品用のフリーザーバッグなど、ファスナー付きのビニール袋に収納する方法もおすすめです。
空気中の湿気から守るだけでなく、生活臭やほかのシューズのにおいがうつるのを防ぐことができます。
保管するシューズをビニール袋に入れて、空気を抜くように閉じて密閉すればOK。このとき、カビの発生を防ぐためにスニーカーをしっかり乾かしたあとに入れるのがポイントです。
防水スプレーは定期的にかける
スニーカーがぬれないように防水スプレーを定期的にかけるのもおすすめの対策です。
履いた靴の場合は、着用後に汚れを綺麗に落としてから、防水スプレーをかけましょう。そのあとにシューキーパーを入れて保管すればOKです。
防水スプレーの効果は次第に薄れてきてしまうので、よく履く靴の場合は防水スプレーを週1回程度、使用頻度が少ない靴の場合は月に1回程度を目安に防水スプレーをかけるといいでしょう。
1年以上履かない場合はシュリンクラップをまく
長期間履く予定がないのであれば、シュリンクラップでスニーカーをくるんで保管することで加水分解による劣化を抑えることができます。シュリンクラップはAmazonなどで購入することができます。
ドライヤーの熱で靴にシュリンクラップを密着させられるので、スニーカーを湿気にふれさせずに保管することが可能です。UVカット効果のあるシュリンクラップを使えば紫外線を気にせず、見せる収納として部屋に飾ることもできるでしょう。
注意点としては、スニーカーの素材によっては使用ができないことです。エナメル製のスニーカーの場合、シュリンクラップがエナメルにくっついてしまうので使用しないほうがいいです。
できれば定期的に履く
履くことでソール内の水分を発散させることができるので、定期的に履くのも加水分解対策として有効だとされています。
定期的に履けば、収納しっぱなしになることはないため靴の状態もこまめに確認することができます。知らぬ間にボロボロになっていたということも防げるでしょう。
黒ずみや黄ばみなどの変色による劣化を防ぐには?
黄ばみを防ぐには間違ったケアをしないことがポイントです。また、黒ずみは普段からお手入れをすることで防ぐことができます。
ミセスロイドで黄ばみを防ぐ
スニーカーが空気に触れることで、黄ばみが生じてしまうことがあります。そのため、ファスナー付きのビニール袋に入れるときに、防虫剤やミセスロイドも一緒に入れておくと効果的です。
このとき、乾燥剤と同様に、ミセスロイドなどの黄ばみ防止剤がスニーカーに当たらないようにソールの下などに入れておくのがおすすめです。
アルカリ性の洗剤は使用しない
アルカリ性の洗剤を使うと、洗った後に靴に黄ばみが発生してしまうことがあります。アルカリ性の洗剤は紫外線に反応して黄色く変色する特徴があるので、洗剤のすすぎ残しがあると黄ばみが発生する可能性があります。
アルカリ性の洗剤を使う場合は、しっかりとすすいで洗剤が靴に残らないようにしましょう。アルカリ性の洗剤ではなく、中性洗剤に変えることも黄ばみを防ぐためには有効です。
ソールの黄ばみは業者にまかせる
紫外線や経年劣化などでソールが黄ばんでしまうこともあるでしょう。ソールが黄ばんだ場合は、業者を頼りましょう。
ソールの黄ばみ取りは、UV照射や薬剤の塗布などするため一般の方には難しいケアになります。中途半端な知識でやってしまうと誤って劣化させてしまうことも。
業者によってはソールの黄ばみ取りサービスを提供していますので、そういったサービスを活用することできれいな状態にすることができます。
元の箱に入っている紙はすぐに捨てる
スニーカー購入時の箱に入れたまま保管しようと思っている方は、箱に入っている再生紙をすぐに取り除きましょう。
再生紙にはリグニンという成分が含まれています。リグニンは空気や紫外線にふれると黄色く変色してしまうため、再生紙で包まれているスニーカーもその影響で黄ばむ恐れがあります。
定期的にお手入れする
砂や土、泥などの汚れがついたまま放置してしまうと黒ずみ汚れとしてスニーカーに残ってしまいます。ふだん使いするスニーカーは、定期的にお手入れして綺麗な状態を保てるようにしましょう。
また、長期保管前もお手入れをしてあげるだけで加水分解や黄ばみなどの劣化や、型崩れなどを防ぐことができます。お気に入りのスニーカーを長持ちさせるためには履くスニーカーもコレクションするスニーカーもお手入れがポイントといえるでしょう。
カビによる劣化を防ぐには?
スニーカーを劣化させないためには高温多湿の環境を避けることが大切です。
高温多湿な環境でスニーカーを保管していると、カビが発生しやすいだけでなく、加水分解が進んでしまう可能性があります。高温になりにくく風通しがいい場所に保管するほか、定期的に換気を行うなどして、スニーカーを劣化から守りましょう。
収納スペースが限られているからといって、下駄箱に靴をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうのはNGです。
靴が取り出しにくいだけでなく、空間が確保できないために湿気がこもりやすくなり、カビや傷みが発生してしまいますので注意しましょう。
下駄箱がいっぱいになってしまっている人は、下駄箱以外にもスニーカーの収納スペースを設けるのがおすすめです。せっかくなので、お気に入りのスニーカーをディスプレイしながら収納してみてはいかがでしょうか。
紫外線による劣化を防ぐには?
スニーカーを長持ちさせるためには、水分だけでなく、紫外線から守ることも重要です。
スニーカーは日光に当たると、紫外線による影響でスニーカーが色褪せてしまったり、素材が傷んでしまったりといったリスクがあります。
また、蛍光灯に含まれる微量の紫外線であっても、長期間さらされることで黄ばんでしまう恐れがあります。できるだけ直射日光や蛍光灯が当たらない暗所で保管するようにしましょう。
履かない靴の保管方法
続いては、靴の保管方法をご紹介します。まずは、コレクションなどの履かない靴の保管方法です。
収納ボックスなどを活用
スニーカーの数が増えてくると、見せる収納だけではスペースが足りなくなってくることもあるでしょう。賢くスニーカーを収納するには、シューズボックスなどの収納ボックスを活用するのがおすすめです。
スニーカーをほこりや型崩れなどのダメージから守りながら、キレイに収納することができます。シーズンオフでしばらく履かないという場合にぴったりの方法です。
購入時の箱を活用
メーカーやブランドの個性が現れている靴箱。あらたに収納ボックスを用意するのが面倒なときは、購入時に入っていた箱をそのまま積み重ねる方法もあります。
とくに、同じメーカーやブランドで靴を集めているなら、コレクションのようでおしゃれ。あえて飾ることでさりげなく、コレクションをアピールすることもできます。箱なので、「収納が汚れたらどうしよう」ということもありません。手軽に収納したいなら購入時の靴箱を活用しちゃいましょう。
注意点としては積み重ねすぎると、下にある箱がつぶれてしまい、重みによって靴も型崩れしてしまう恐れがあることです。また、箱のままだと中にどんな靴が入っているのかパッと見てわからないため、どこに何があるのか管理しにくくなる点はデメリットといえるでしょう。
透明なシューズケースを活用
「コレクションしたスニーカーをいつも眺めていたい」という方には、透明のシューズケースを活用するのがおすすめです。コレクションをディスプレイしながら収納しておくことができます。
クリア素材のシューズケースで統一すれば、ぐっとおしゃれな空間に。靴の色や種類、形、メーカーごとにまとめて置くとさらに統一感がでて綺麗です。クリア素材なら中身も見えるため、「どの靴を入れていたかな?」と探す手間もかかりません。
箱より強度もあるので、シューズケースに入れれば重ねて収納してもつぶれる心配はありません。UVカット付きのシューズボックスであれば、紫外線を気にしなくていいので部屋に飾りやすいでしょう。
壁掛けなどの見せる収納
お気に入りのスニーカーコレクションは、見せる収納もおすすめです。見せる収納をしたいけど、紫外線が気になるという方は紫外線防止フィルムを窓に貼るといいでしょう。
次は、スニーカーを見せる収納アイデアをご紹介します。
壁掛けスタイルでアパレルショップ風に
壁に並べて掛ける収納で、憧れのアパレルショップ風の収納にチャレンジ。材料は、ワイヤーラック、ワイヤーフック、インシュロックコード、L字フック(壁に接着できるものや、画びょうタイプ)で作れちゃいます。
材料は100均でも購入可能。スニーカーを収納するのが楽しくなりそうです。ワイヤーラックの横に、Tシャツやバッグをかけてディスプレイするのも良さそう。自慢のスニーカーコレクションを壁かけしてみてくださいね。
棚に並べてスポーツショップ風に
お手軽にできる収納方法として、アルミラックやカラーボックスなどに靴を並べる定番のスタイルがおすすめ。
並べて飾って、スニーカーをインテリアのように使っちゃいましょう。スニーカーの種類やメーカー、カラーごとに分けて並べるとかわいいですよ。
吊るして収納
吊るして収納すれば、狭い部屋や玄関でも工夫次第で靴をたくさん収納することが可能です。
空いたスペースに突っ張り棒を通して、シューズハンガーをひっかける収納方法もひとつの手。ハンガーにかかっている服のように、どんな靴があるのかぱっと見ただけでわかります。
シューズハンガーは100均でも販売されていますよ。重量があるスニーカーを吊り下げる場合は、突っ張り棒の強度や耐荷重をチェックしておきましょう。
履いている靴の保管方法
毎日頻繁に履いているスニーカーであれば、玄関の土間に出したままにしておいたり、下駄箱の上のオープンスペースに置いておくのがいいでしょう。
しかし、玄関には靴を出したままにしておきたくないという人は、スニーカーを下駄箱にきちんと収納しておくのがおすすめです。
下駄箱に収納するメリットは、玄関の見た目がすっきりするだけではありません。スニーカーにホコリがかぶりにくく、出入りの際に踏んだり蹴飛ばしてしまったりといったダメージから守ることができます。
こちらでは、よく履くスニーカーを使いやすく下駄箱にスッキリ収納するコツをご紹介します。
よく履くスニーカーは下駄箱の中段・中央へ
下駄箱の中で一番手に取りやすい場所は中段です。そのため、よく履くスニーカーは中段に収納するようにしましょう。また、普段からよく履くスニーカーは、下駄箱の端っこよりも中央の方に置くのが収納のコツ。
中央であれはすぐに目に入りますし、手も伸ばしやすい位置になりますので、スムーズに手に取ることができます。朝の急いでいるときに、履きたいスニーカーが見つからない、ということもありません。スニーカーに限らず、よく履くシューズは中央に置くようにしましょう。
丈の同じものは同じ段に並べる
ブーツやパンプスなど、シューズのサイズや丈はさまざま。スニーカーも同様に、底の厚さのボリュームはそれぞれ異なりますし、ローカットがあれはハイカットもあります。
丈の短い靴と長い靴がバラバラに置かれていると、収納がうまくできません。見た目もバラバラで、スッキリとは言い難い状況になってしまいます。無駄なスペースも生まれてしまうでしょう。
そこで、丈の長さ別に収納するようにするのがコツです。多くの下駄箱で、棚の高さは変えられるようになっているでしょう。ハイカットはハイカット、ローカットはローカットで同じ段に収納すると、スッキリとまとめることができますし、スペースも有効活用できます。
用途や所有者でスペースを決めているというケースもあるかもしれませんが、シューズの丈で定位置を見直してみると、より効率的にスペースが活用できるようになる場合もあります。
スニーカーの保管場所がないときはトランクルームを活用
スニーカーはコレクション性が高いため、気付くと数が増えすぎてしまうこともあるでしょう。
なかには、スニーカーを収集しすぎて自宅のスペースが圧迫されたり、置き場所を確保できなかったりといったケースもあるのではないでしょうか。
また、熱心なスニーカーコレクターの方のなかには、スニーカー保管用に部屋を借りている人もいます。
しかし、アパートやマンションなどの一室を借りるのはコスト的に難しいという方が多いのではないでしょうか。そのような場合は、トランクルームを活用することをおすすめします。
トランクルームとは、収納スペースをレンタルできるサービスのこと。次は、トランクルームがスニーカーの保管に適している理由を見ていきましょう。
屋内型トランクルームがおすすめの理由
- スニーカーを捨てずに保管しておける
- 必要なときに取り出せる
- コレクション部屋のような使い方もOK
スニーカーを捨てずに保管しておける
せっかく手に入れたスニーカーは、たとえ履く機会がなくても手放すのが惜しいという方も多いのでは?
トランクルームであれば、自宅に収納できないスニーカーを捨てずに保管しておくことができます。また、自宅にあるスニーカー以外の荷物を預ければ、スニーカーの置き場所を確保することも可能です。
必要なときに取り出せる
屋内型と呼ばれるタイプのトランクルームの多くは、24時間365日いつでも利用することが可能です。そのため、預けていたスニーカーを履きたくなったら、気軽に取り出すことができます。
コレクション部屋のような使い方もOK
トランクルームにラックを設置して、ディスプレイ収納することもできます。お気に入りのスニーカーをお店のように配置して、自分だけのコレクション部屋を作る楽しみ方もおすすめです。
まとめ
今回は、スニーカーの劣化を防ぐ保管・収納方法や、おすすめの収納場所としてトランクルームをご紹介しました。
スニーカーの置き場所に困っているという方は今回ご紹介した情報を参考に、トランクルームを活用してみてはいかがでしょうか。
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