2024/06/27
50代からの終活は何から始める?やるべきことをご紹介
「50代で終活を始めるのは早いのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、終活は考えることや、やることが多いのでなるべく早いうちから始めるのがおすすめです。
終活をすることで漠然とした老後への不安が解消されたり、セカンドライフを充実させるきっかけが見つかったり、家族の負担が軽減できるなど、さまざまなメリットがあります。
こちらの記事では、50代になり終活が気になっている方に向けて終活を始めるメリットや、やっておくべきことなどをご紹介します。
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50代で終活を始めるメリット
終活とは、人生の終わりについて考え、準備をする活動です。人によっては死を連想するかもしれませんが、終活はネガティブなことだけではありません。
終活に取り組むことで、これから先の人生を有意義に過ごすことができます。また、50代という年齢も終活をするには早すぎることはありません。なぜ、50代で終活がおすすめなのか?そのメリットをご紹介します。
体力・判断力があるうちにできる
年を重ねると体力・判断力が落ちていきます。人によっては物を動かすことが難しくなり、思うように片付けができなくなったり、相続や医療などの重要な判断ができなくなったりする可能性があります。
終活は判断することや片付ける物が多く、体力・判断力を必要とします。50代の元気なうちに取り組むことで、スムーズに終活を進めることができるでしょう。
老後に備えられる
早めに終活を始めることで、計画的に老後資金を備えることができます。
平均寿命と健康寿命には、男性の場合は8.73年、女性の場合は12.06年という大きな差があります。この差は健康ではない期間を意味しており、医療費や介護費の増加が懸念されます。将来、十分な医療やサービスを受けられるように、あらかじめお金を準備しておくことが重要です。
終活で所有している資産を整理すると、将来不足するであろうお金が見えてきます。50代ならこの先、資産を育てる時間も十分にあるので必要な老後資金が工面しやすいでしょう。
50代のうちから計画的に老後資金を備えることができれば、漠然としたお金の不安が解消でき、精神的にもポジティブにこれからの人生を楽しめるでしょう。
参照元:公益財団法人 生命保険文化センター「健康寿命とはどのようなもの?」
今後の人生を楽しむきっかけが見つかる
仕事や子育てなどに忙しかった方もこの先、子どもが独立したり、定年を迎えたりすると、自分のために使える時間がたくさんできます。
その時間を充実させるために終活は、いいきっかけになります。終活を通してこれまでの自分を振り返ることで、この先やりたいことが見えてきます。
現在は「人生100年時代」という言葉があるほど、長寿化が進展しています。100歳まで生きられるとすれば50歳はまだ若く、人生を楽しむための時間が十分にあります。終活を通して、理想のセカンドライフを実現してみてはいかがでしょうか。
家族の負担を減らせる
終活は自分だけでなく、家族のためにもなります。
終活で取り組むべきことを家族に丸投げすると、内容によっては、家族に大きな負担を強いることになってしまいます。とくに、最期に関することは家族に決断させると、長く後悔の念を抱かせることになります。「あの決断でよかったのか、親はこうしたかったのではないか」などと家族をいつまでも悩ませてしまうのは避けたいですよね。
あらかじめ自身で決めておけば、家族がその決断に責任を持たなくてよくなるので、後悔させることを防げます。残された者としても「親が望んだことだから」とお別れの際に気持ちの整理がしやすくなります。
50代からの終活でやるべきこと
終活に興味をお持ちでも「具体的に何をするのか、わからない」という方もいらっしゃるでしょう。続いては、50代の終活でやるべきことをご紹介しますので、チェックしてみてください。
やってみたいことをリストアップ
健康寿命の平均年齢は、男女ともに約70歳です。今が50代だとすれば、まだまだやりたいことができる期間は十分にあります。これまでやれていなかったことを洗い出し、挑戦してみてはいかがでしょうか。
定年後や子どもの独立後は時間に十分な余裕ができるので、新たな趣味に挑戦してみるのもいいでしょう。時間が有意義に使えるだけでなく、趣味を通じて新たな交友関係も広がるので、生活にメリハリが生まれます。
物の断捨離
物の断捨離は終活でやっておくべきことのひとつです。子どもが独立したり、仕事を退職したりした後は、使わなくなる物もでてくるでしょう。必要な物だけを手元に残すことで自宅をスッキリと整えられるほか、掃除もしやすくなります。
将来、介護施設への入居や子どもとの同居などを考えている場合、あらかじめ物を減らしておくことでスムーズに引っ越しができます。
断捨離する物の一例
- キッチン周りの物(食器、鍋など)
- 趣味のもの
- 服
- 家具
- シーズンアイテム
- 思い出の品
- 本・書類
- CD・DVD
- データ類
- 車 など
人間関係の整理
仕事を退職すると収入にも変化があり、使えるお金が限られます。現役のときにしていた仕事の付き合いをこれからも続けていくかは再考するタイミングだといえるでしょう。
以下のように今後の人間関係を整理し、自分に無理のない付き合いだけを続けることも一策です。
人間関係の整理の仕方の例
- 変わらず付き合いを続ける人
- たまに会いたい人
- 緊急時の連絡のみする人 など
付き合いをしている方の中に自分が亡くなったことを知らせたい方がいるなら、エンディングノートにまとめておくといいでしょう。家族があなたの代わりに連絡することができます。
データの整理
スマホやPCを使っているなら、データの整理も忘れてはいけません。人によっては見られたくないデータもあるでしょう。家族に見られたくないなら、今のうちに処分しておくのがいいです。
整理するデータの一例
- 画像
- 動画
- メール
- SNS
- クラウドにあるデータ
- ID・パスワード など
サブスクリプションサービスの解約に必要なID・パスワードなどの情報はエンディングノートにまとめておき、家族が代わりに解約できるようにしておきましょう。
資産の整理
現時点で自分が所有している資産を整理しておきましょう。50代のうちに資産を把握しておけば老後資金として、いくら必要なのか把握しやすくなります。
整理する資産の一例
- 利用している金融機関
- 積み立てている保険
- 所有している土地 など
手放したい土地があれば、この時点で処分する手続きを始めましょう。土地を売却する場合、一定の手順を踏んで行う必要があるので思っているより時間がかかるケースが多いです。
医療・介護に関する準備
医療・介護に関する準備も始めましょう。入院の際に必要な物をまとめておくほか、以下についても検討を始めなければいけません。
医療・介護に関して決めておくこと
- 在宅介護なのか、介護施設に入居するのか
- 延命治療を希望するかどうか
- 臓器提供の意思表示 など
上記は一例ですが、即決できないことばかりですよね。しかし、こういったことを考えなくてはいけないとわかれば、今から時間をかけて情報収集を行い、自分が納得のいく選択をすることができます。
介護に関しては自分だけでは決められないことなので、家族とよく相談する必要があります。自分の考えがまとまったら、家族に話してみましょう。
葬儀はどうしたいのか決める
葬儀と言っても家族葬なのか一般葬なのか火葬式なのかなど、お別れの仕方はさまざまです。葬儀の形式のほかにも決めることはたくさんあるので、残された家族にまかせると大きな負担となってしまいます。
葬儀の希望をまとめておけば家族がそれに従って進めることができるので、葬儀に関する負担が軽減できるでしょう。亡くなったことを知らせたい方もまとめておくと、家族がその連絡をあなたに代わり対応することができます。
遺言書の作成
誰に、何を残すのか希望がある方は遺言書を作成しましょう。エンディングノートには法的な効力がないため、遺言書の代わりにはなりません。
遺言書として書いても、要件を満たしていないと遺言が無効になることもあります。作成する場合はどのように書くかなどを知っておくことが重要です。
【独身の場合】50代での終活で考えておくこと
独身の方が終活をする場合は、先ほどご紹介したことに加えて、身元保証人についても考えておく必要があります。
多くの老人ホームや介護施設では利用するにあたり、保証人が求められます。親族や友人に保証人を頼める人がいない場合は、身元保証人サービスの利用を検討しましょう。
身元保証人サービスの内容は、身元保証だけでなく生活支援や、葬儀などの事務手続きの代行などもあります。事業者によって提供しているサービス内容が異なるので、元気なうちにサービスを理解し、利用するかどうか検討しましょう。
サービスの料金体系についても、利用のたびに金銭が発生する、毎月一定額利用料がかかるなど事業者によって異なります。契約後のトラブルを防ぎたい方は、しっかり調べてから利用することが大切です。
50代の終活は物の断捨離から始めよう
ここまで50代の終活でやっておくべきことをご紹介しました。終活はやることがたくさんあるので「何から始めればいいの?」と優先順位に迷う方もいらっしゃるでしょう。
終活の進め方に迷ったら、まずは物の断捨離から始めましょう。終活でやるべきことの中でも、比較的すぐに始められます。しかも、50代なら体力・判断力も備わっているので、終活で断捨離に取り組むには最適な年代です。
この先、定年を迎えると勤めていたときより収入が減少することが考えられます。そうなると「もったいないから」と余計に物が捨てられなくなってしまいます。物に固執する前に断捨離を始めることで、滞りなく自宅の片付けを終わらせることができます。
50代での物の断捨離のやり方
続いては、終活で物の断捨離に取り組む方に向けてやり方をご紹介します。物を使用頻度でわける
まずは、物を以下の使用頻度でわけていきましょう。物のわけ方
- 毎日使う物
- 週に数回程度使う物
- 月に1回程度使う物
- 1年に1回程度使う物
物を使用頻度でわけることで、片付ける際に収納や置き場所を考えやすくなったり、処分できそうな物が見つけられます。
使用頻度ごとにわける際は、一部屋ずつ行っていきましょう。一部屋ずつきれいにしていくと達成感があり、途中で挫折してしまうことを防げます。一部屋が広くて大変な方は「まずはこの棚から」など家具ごとに取り組むといいでしょう。
使用頻度が少ないものは断捨離を検討
使用頻度でわけてみて、存在を忘れていた物や、1年に1回程度使う物、月に1回程度使う物については処分できないかどうか検討しましょう。
いきなり処分するのが難しいという場合は、保留にしておくのもOKです。「保留にしたいけど、自宅に置いておくと邪魔だ」という方は後述するトランクルームを活用してみてください。
頻繁に使っている物に関しては、これまで通り自宅に残しておいて問題ありません。
今後を見据えて断捨離後の収納方法を見直そう
年を重ねることで、心身ともに変化が出てきます。これまで通りの収納方法では自身の負担になることも考えられますので、終活で断捨離をしたタイミングで収納方法を見直すことをおすすめします。
つめこむ収納を卒業する
引き出しや棚などに物をつめこむ収納はこのタイミングで卒業しましょう。つめこむ収納だと、物が収納スペースの奥に追いやられたり、物同士が重なったりして、どこに何があるのか把握しにくくなります。
「今はどこに何があるのか覚えているから大丈夫」という方でも今後、認知機能が低下することによって、物の存在を忘れてしまうことが考えられます。
そういったときに備えて、収納量を減らして扉を開けただけ(または引き出しを開けただけ)で物が一覧できるような、見つけやすい収納にするのが理想です。
かがまなくても取れる位置に収納する
年を重ねると腰痛を発症することも考えられます。前にかがむと腰に痛みを感じるようになり、シンク下やタンスの下段などにある物を取るのが、つらくなってしまうでしょう。
かがまないと取れないところにある物は、今のうちに手に取りやすい場所に移動しておくのがおすすめです。
高いところに物を収納しない
押入れの天袋など、脚立がないと手が届かない収納場所を使うのはやめましょう。
今は問題なく高い位置の物を出し入れできても、加齢によってバランスを保つ能力が低下すると、転倒してしまう危険性があります。家庭内での思わぬ大けがを防ぐために、手が届く範囲に物を収納するのがベストです。
終活で断捨離が進まない...そんなときはトランクルームを活用
「終活で断捨離をしたいけど、処分に踏み切れない」という方はトランクルームを活用してみてはいかがでしょうか。
トランクルームとは、自宅以外の場所に収納場所を確保できるサービスのことです。屋外型、屋内型、宅配型の3タイプあるのですが、断捨離に迷う物を一時保管するなら屋内型トランクルームがおすすめです。
続いては、屋内型トランクルームが終活での断捨離におすすめの理由をご紹介します。
屋内型トランクルームがおすすめの理由
- 置き場所に困る荷物の一時保管場所になる
- 24時間365日いつでも利用できる
- セキュリティ体制が充実
- 無料運搬サービスで持ち込みがラク
置き場所に困る荷物の一時保管場所になる
終活で断捨離に取り組んでみたはいいけれど、人によっては思い出の品や趣味のコレクションなど、処分を即決できないものもあるでしょう。
そんなときは無理に処分せずに「保留」にして、自宅以外の場所に置いておきましょう。時間をかけて考えることで、自分にとって本当に大事な物なのか判断しやすくなります。
断捨離に迷う物の一時保管場所として便利なのがトランクルームなのですが、収納スペースのサイズが0.5帖~6帖以上など幅広く用意されているのが特長です。預けたい荷物の量にあわせて必要な収納スペースのサイズが使えるので、以下のように荷物の一時保管場所として活用しやすいでしょう。
▼1.8帖のトランクルームの収納例
トランクルームに処分に迷う物を預けることで、それがなかった場合の生活がイメージしやすくなります。生活するうえで困らない、預けたことをすっかり忘れてしまっていたという場合は、その物がなくても問題ないということです。処分しても後悔することはないでしょう。
24時間365日いつでも利用できる
屋内型トランクルームの多くは24時間365日利用可能です。「トランクルームに預けてしまったけど、やっぱり必要だった」という物があっても、すぐに取り出せるので安心です。
荷物の出し入れに手数料はかからないため、自宅のクローゼット代わりとして気軽に利用しやすいのも嬉しいポイントです。
セキュリティ体制が充実
屋内型トランクルームによってはセキュリティ体制が充実しています。
運営会社にもよりますが、入退館管理や二重ロック、防犯カメラ付きなど施設が整備されているところもあります。そういった施設を活用すれば、大事な荷物を預ける際も安心です。
無料運搬サービスで持ち込みがラク
屋内型トランクルームの運営会社によっては無料運搬サービスを提供しています。施設のスタッフがトランクルームまで車で荷物を運搬してくれるので、荷物を持ち込む際の手間が解消されます。
「マイカーに荷物が積みきれない」「このためだけにレンタカーを借りるのはもったいない」「免許がないから荷物を運ぶのが難しい」とお悩みの方はこういったサービスを提供しているトランクルームを利用してみてください。
※無料運搬サービスの利用には条件がある場合があります。
50代で終活を始める際の注意点
最後に、50代で終活を始める際の注意点を3つご紹介します。
終活で決めたことは定期的に見直す
終活で決めたプランは定期的に見直しましょう。今後、60代、70代と年を重ねるにつれて自分の考え方が変わる可能性があります。
50代の終活で決めたプランに固執せず、柔軟に対応していきましょう。世の中や自身の変化に合わせて終活のプランを見直すことで、納得のいく最期を迎えられるでしょう。
人任せにしない
物の断捨離や資産の整理において、処分に困るからといって人に押し付けるのはよくありません。土地の場合、名義変更にお金がかかり、代わりに処分する家族や親族に負担をかけることになります。
また、相続にまつわることも同様です。「残された人で好きにして」という丸投げな考え方では身内の揉めごとに発展してしまう可能性があります。自分のせいで、残された方々の関係性が台無しにならないように、責任をもって終活に取り組みましょう。
パートナーのものは勝手に処分しない
パートナーの持ち物や資産に関して、自分に決定権はありません。それぞれの所有物はそれぞれで、どうしたいか考えましょう。
とくに、物の断捨離においてよくあるのが勝手に処分してしまうことです。自分には価値のない物に思えてもパートナーにとっては大事な物かもしれません。
勝手に捨ててしまうとパートナーを傷つけたり、信頼関係が壊れてしまうことが考えられます。いつまでも放置されていて気になるなら、「これ、どうする?」など一声かけて相手の意向を確認しましょう。
まとめ
今回は50代で終活を検討している方に向けてやっておくべきことや注意点などをご紹介しました。終活はやること、考えなくてはいけないことが多いので、優先順位をつけながら計画的に取り組むのが理想です。
優先順位に迷ったら、断捨離から始めてみてはいかがでしょうか。すぐに始められることなので、終活のはじめの一歩として取り組むにはおすすめです。
終活で断捨離をすると、処分に踏み切れないものが出てくることも考えられます。そういった物は無理に処分せず、今回ご紹介したトランクルームを活用することで納得のいく断捨離をすることができるでしょう。
もっと知りたい!
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