2020/07/29
トランクルームとは?主な使い方・目的など、気になるポイントを徹底解説!
近年、街中の看板やメディア等で目にする機会が増えてきた「トランクルーム」。
しかし、トランクルームのサービス内容や、どのように使われているのかなど、詳しくは分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの記事では、トランクルームとはどのようなサービスなのか、そしてどういった用途で利用されているのかについて分かりやすく解説します。
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トランクルームとは?
まずはトランクルームとはどのようなサービスなのかを確認していきましょう。
POINT ~トランクルームとは~
- トランクルームは荷物を収納・保管しておくことができるサービス
- 契約形態は「寄託契約」と「不動産賃貸借契約」の2種類
- 主なタイプに「屋内型」・「屋外型」・「宅配型」がある
トランクルームは荷物の収納・保管サービス
トランクルームとは、広義に荷物を収納・保管しておくことができるサービスを指し、海外では「セルフストレージ」や「パーソナルストレージ」と呼ばれています。
また、狭義のトランクルームとして、倉庫業法に基づき倉庫業者が物品保管を行うサービスを指す場合もあります。
なお、本記事における「トランクルーム」は広義のトランクルームを指します。
セルフストレージ事業の発祥である米国を中心に欧米では広く普及しているサービスで、近年では日本国内においても個人・法人問わず多くの人々に利用されています。
預けられる荷物は、家具・家電や衣類、書籍、レジャー用品やスポーツ用品など多岐にわたり、トランクルームの種類によってはオートバイなどを保管しておくことも可能です。
トランクルームの契約形態
トランクルームは契約形態によって以下の2つに分類することができます。
- 寄託契約に基づくサービス
- 不動産賃貸借契約に基づくサービス
では、それぞれの違いについて見ていきましょう。
寄託契約に基づくサービス(トランクルーム)
寄託契約に基づくサービスは、国土交通省に営業倉庫の登録をしている倉庫業者によって提供されます。
こちらは「荷物を預かるサービス」であり、担当者の立ち合いのもと、もしくは宅配によって荷物を預けたり取り出したりします。
不動産賃貸借契約に基づくサービス(レンタル収納スペース)
一方、不動産賃貸借契約に基づくサービスは主に不動産業者などによって提供され、厳密には「レンタル収納スペース」という分類になります。
こちらは、「収納スペースを貸すサービス」であり、利用者本人が荷物の出し入れを行えるのが特徴です。
トランクルームと物置の違いは?
トランクルームと聞くと、「物置とは違うの?」という疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。 次は、トランクルームと物置の違いや特徴、使い分け方について見ていきましょう。
トランクルームと物置の違いや特徴
先述の通り、トランクルームは倉庫業者や不動産業者によって運営されているサービス。
そのため、トランクルームは使い方や収納物についてある程度の規定が存在しますが、預けた荷物や保管環境に対して業者が責任を持って管理してくれます。
一方の物置は、自分で購入して敷地内に設置し、自ら管理するもの。
収納しておく荷物や使い方は自由ですが、自ら責任を持って管理する必要があります。
トランクルームと物置の使い分け方
自由に使えるぶん、物置の方が便利だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、利用方法や収納したい物によって使い分けが必要です。
物置での保管に適した荷物として、ホースやバケツ、プランターなどのガーデン用品や、屋外で使うことが多いアウトドア用品など、温度・湿度の変化に強い品が挙げられるでしょう。
一方のトランクルームは、設備にもよりますがさまざまな荷物を預けておくことができます。
たとえば屋内型や宅配型のトランクルームであれば、収納スペースが屋内にあるので物置での保管に適さない衣類や寝具、本や書籍、さらには精密機械なども保管しておくことができるでしょう。
トランクルームの種類
トランクルームは大きく以下の3タイプに分類することが可能です。
- 屋内型トランクルーム
- 屋外型トランクルーム
- 宅配型トランクルーム
では、各タイプの特徴について見ていきましょう。
屋内型トランクルーム
屋内型トランクルームとは、ビルやマンション等の一部もしくは1棟まるごと収納スペースとして提供されているトランクルームです。
24時間365日いつでも利用できるため、第二のクローゼットのような感覚で利用することができるでしょう。
屋外型トランクルーム
屋外型トランクルームとは、ガレージタイプやコンテナタイプに代表されるトランクルームです。
屋外型トランクルームも24時間365日利用できるところが多いため、第二の物置感覚で利用することができます。
宅配型トランクルーム
宅配型トランクルームとは、段ボールや専用ボックスに収納したい荷物を梱包して集荷してもらうタイプのトランクルームです。
荷物の預け入れ・取り出しの際は配送業者に集荷・配達依頼を行う必要がありますが、利用者本人が荷物を運ぶ手間がないという特徴があります。
ただし、今すぐに荷物を預けたい取り出したいという場合には対応できないため注意が必要です。
トランクルームを利用するメリット・デメリット
次にトランクルームを利用することのメリットについて見ていきましょう。
トランクルームを使用することは、主に以下のようなメリット・デメリットがあります。
POINT ~トランクルームを利用するメリット~
- 自宅スペースを有効活用できる
- 思い入れのある品を捨てずに済む
- プライベートな収納空間
- 気軽に利用を開始できる
POINT ~トランクルームを利用するデメリット~
- 毎月の利用料金がかかる
- 立地によっては不便に感じる場合も
では、詳しく見ていきましょう。
自宅スペースを有効活用できる
トランクルームを利用することで、預けた荷物分の自宅スペースを有効活用することができます。
たとえば、衣替えを終えたオフシーズンの衣類や季節家電は、使用しないにも関わらず収納スペースを占有してしまいがちです。
そのような使わない荷物や使用頻度の低い物をトランクルームに預けることで、空いたスペースを有効活用することができるでしょう。
プライベートな収納空間
プライベートな収納空間であることも、トランクルームのメリットだと言えます。
ご家族やパートナーなど、複数人と同居生活をしていると、収納スペースが共用で気を使ってしまうケースがあります。
トランクルームは自分だけの収納スペースですので、誰かを気にすることなく好きなだけ荷物を預けておくことができます。
思い入れのある品を捨てずに済む
普段使う機会はないけれど、思い入れがあって捨てられない品はありませんか?
プレゼントや記念品、思い出の品などは捨てるのになかなか勇気がいるものです。
トランクルームを利用することで、自宅のスペースを圧迫することなく、思い入れのある品を捨てずに保管しておくことができます。
気軽に利用を開始できる
住居の収納不足を感じている方の中には、より広い住居への引越しを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし近年では、部屋数や収納スペースが多い部屋に引越しするのではなく、トランクルームを選択する人が増えてきています。
なぜなら、トランクルームは必要に応じてサイズを選択でき、住居を賃貸するよりも費用を抑えられる場合が多いためです。
また、賃貸物件は2年ごとの契約更新がほとんどですが、トランクルームは一か月単位での契約が一般的なので、より気軽に利用を始めることができるでしょう。
毎月の利用料金がかかる
当然ではありますが、トランクルームの利用には利用料金がかかります。
料金はトランクルームのタイプや立地、広さなどによって変わり、一般的な相場としては小さめの部屋で月額2,000円程度から大きめの部屋で月額50,000円程度です。
トランクルームによっては費用がお得になるキャンペーンを実施していることがあるので、事前にチェックしてみるとよいでしょう。
立地によっては不便に感じる場合も
宅配型トランクルームはこの限りではありませんが、契約したトランクルームの立地によっては荷物の出し入れが面倒に感じてしまう可能性があります。
トランクルームへの移動手段は車なのか徒歩なのか、普段の生活のなかで無理なく利用できる立地なのか、あらかじめ検討しておくべきだと言えるでしょう。
トランクルームの主な使い方・目的は?
次に、トランクルームの主な使い方・目的について確認していきましょう。
POINT ~トランクルームの主な使い方・目的~
- 第2の押し入れとして
- 家財道具等の一時保管先として
- 趣味道具等の保管場所として
- テレワークの環境整備に
- フリマアプリの出品用倉庫として
- 事業者・法人が利用する例も
第2の押し入れとして
トランクルームの使い方として一般的なのが、住居以外の第2の押し入れとして利用するパターンです。
第2の押し入れとしての利用例
- アウトドア用品
- スポーツ用品
- アルバムなどの思い出の品
- 備蓄品・防災グッズ
- 本・雑誌類
場所を取りがちなアウトドア用品やレジャーアイテム、アルバムや記念品などの思い出の品、あるいは備蓄品や防災グッズの分散備蓄場所としてトランクルームを活用している方もいます。
とくに近年では、収納量を考慮した広めの家・部屋を借りるよりも、必要に応じてスペースや料金を調整することができるトランクルームを選択する方が増えてきています。
シーズンアイテムや衣替えした洋服の保管に
一年のなかで使う期間が限られるアイテムの保管にも、トランクルームは使われています。
シーズンアイテムの保管例例
- 季節家電(ストーブ、扇風機など)
- シーズンアイテム(クリスマスツリー、雛人形、正月飾りなど)
- 衣替えした洋服(夏服、冬服など)
たとえば、ストーブや扇風機といった季節家電や、クリスマスツリーや雛人形、正月飾りなどの季節行事のアイテムは、一年のなかでほとんどの期間保管しておくことになります。
また、衣替えした洋服や毛布・布団といった寝具なども、シーズンに応じて入れ替えが必要でしょう。
これらの使用期間が限られるアイテムは、オフシーズンの間トランクルームに預けておくことで、自宅の限られた収納スペースを圧迫することなく保管しておくことができるでしょう。
家財道具等の一時保管先として
家財道具等の一時保管先としてトランクルームを契約するケースもあります。
家財道具等の一時保管例
- 引越し
- リフォーム
- 海外赴任・留学
たとえば、引っ越し荷物の一時保管先としての利用。一時的にトランクルームを利用して、予約が取りにくく引っ越し料金が高騰する繁忙期を避けるパターンです。
その他、海外赴任中や住宅リフォームで仮住まい中などの家財道具の一時保管先としてトランクルームを利用するも少なくありません。
趣味道具等の保管場所として
大切な趣味グッズ・コレクションの保管場所としてトランクルームを活用する方もいます。
たとえば屋内型トランクルームでは、セキュリティに力を入れているところが多いので、フィギュアやプラモデルなどの大事なコレクションの保管に適しています。
レイアウトや陳列方法にこだわって、トランクルームをコレクションの観賞部屋にする使い方もできるでしょう。
また、ガレージタイプのトランクルームではその場で簡単な作業を行える場合もあり、釣りやキャンプなどのアウトドアグッズの趣味部屋として活用する方や、バイクのメンテナンス等を行うスペースとして利用する方もいます。
テレワーク(在宅勤務)の環境整備に
テレワークを導入する企業が増える一方で、自宅に仕事用の十分なスペースがないという方は少なくないのでは?
トランクルームは、テレワーク(在宅勤務)の環境を整備するのにも役立てることができます。
自宅スペースに余裕がないと思っていても、トランクルームを利用して荷物や家具を整理することで、仕事部屋や作業スペースを確保できるかもしれません。
フリマアプリの出品用倉庫として
近年では、フリマアプリやネットオークション等の出品用倉庫として利用される方もいらっしゃいます。
トランクルームで出品アイテムを撮影、保管しておいて、売れたらトランクルームから持ち出して出品するという使い方が可能です。
なかでも屋内型トランクルームは、保管環境・セキュリティの面で充実していて、24時間いつでも荷物を取り出すことができるため、フリマアプリ等の出品用在庫として適していると言えるでしょう。
事業者・法人が利用する例も
個人以外にも、法人でトランクルームを利用するケースもあります。
会社のトランクルーム利用例
- 備品・書類の保管
- 商品在庫の保管
- 事務所移転時の一時保管
セキュリティがしっかりとしているトランクルームであれば、会社備品や書類の保管場所、あるいは商品在庫の置き場所としても適しているためです。
事務所や店舗のスペースを節約したいという場合などにオススメの利用方法と言えるでしょう。
トランクルームに収納するアイテムの例
ここからは、トランクルームを活用している人がどのようなものを預けているのか、具体的な例についてご紹介します。
自分が預けることを想定して、活用方法の参考にしてみてはいかがでしょうか。
衣服や靴
衣服や靴、バッグの中には、断捨離できずに保管しているものもあるのではないでしょうか。
着ることはないものの思い入れがある洋服、冠婚葬祭でのみ着用するようなものなどは、トランクルームの活用がおすすめです。
もちろん、衣替えしたオフシーズンの衣類の保管にもトランクルームは適しています。
本・雑誌類
書籍や雑誌などは、トランクルームに預けられることの多いアイテムのひとつです。コレクションとして収集しているものや、仕事で必要になるものなど、数や重さのあるものが多くあります。
また、漫画や小説などの長く続くシリーズものでは、数百巻におよぶものも少なくありません。
「いつでも振り返って読めるように保管したいが自宅に置き場所がない」という場合に、トランクルームを活用することもあるようです。
レジャー用品
レジャー用品などは日常生活の中で使う機会が少なく、使うときに取り出せるトランクルームに預けられていることが多くあります。
たとえば、季節が限定されるキャンプ用品やスキー、スキューバダイビング、登山・トレッキング用品などがあげられます。
オフシーズンにまで家に保管していると、収納場所を占領してしまう場合が多いため、トランクルームを活用したいもののひとつです。
思い出の品
アルバムや写真、賞状、メダル、トロフィーなどの記念の品も思い出の品として増える一方で、収納場所に苦慮するもののひとつです。
家に飾りきれない場合や年に数回程度見る程度で、ずっとしまっているようなケースであれば、積極的にトランクルームを活用しましょう。
趣味のコレクション
増え続けるフィギュアやコスプレグッズ、プラモデルなど、コレクション品もトランクルーム預けられることが多くあります。
家にディスプレイするスペースが無いときや、まだ売却・処分したくない物などは、一度トランクルームに預けておくという使い方もできます。
季節家電
ストーブや扇風機、除湿機などの季節家電は、使用していない間収納スペースを確保しておく必要があります。
大型の季節家電が収納スペースを占拠していると、手狭に感じてしまうこともあるでしょう。
使用する季節になるまで預けておくことで、家の収納スペースを確保できるようになります。
季節の行事用品
ひな人形や鯉のぼり、五月人形、クリスマスツリーなどの季節行事用品も、トランクルームには数多く預けられています。
1年に1回出すかどうかという使用頻度のため、レジャー用品同様に保管している期間が長く、収納する場所を取ってしまうものです。
このような「収納している期間が長いもの」をトランクルームに預けることで、家の中をスッキリと片付けられるようになります。
トランクルームの広さ・サイズの目安
トランクルームは床面積で広さ・サイズを表す場合が多く、「帖(畳)」や「㎡(平方メートル/平米)」で表記されます。
トランクルームの広さ・サイズはさまざまで、ロッカータイプや1帖以下の小さなトランクルームから、10帖以上の大きなトランクルームも存在します。
また、トランクルームには「高さ」もあるため、床面積だけで判断するのではなく、「床面積×高さ」の空間をイメージすることようにしましょう。
トランクルームの広さ・サイズについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
トランクルームの利用期間は?
基本的にトランクルームには最低利用期間が設けられています。
多くのトランクルームは、1か月から数か月を最低利用期間として設定しています。
また、数は少ないものの、1日単位での利用が可能なトランクルームも提供されています。
トランクルームの利用期間についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
禁止事項や注意点はある?
トランクルームには、禁止事項や収納できない物も存在します。
たとえば、「トランクルームに宿泊する」のはNGです。
そのほか、近隣住民やほかの利用者の迷惑になる行為や、収納以外の目的での利用は禁止されているケースがあります。
また、危険物や他人に迷惑をかける恐れがある品物などは、収納を断られる可能性があります。
トランクルームの禁止事項についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
自分にあったトランクルームの選び方
トランクルームを利用する際は、以下のようなポイントをチェックしてみましょう。
- 利用形態・利用可能時間
- 利用料金・広さ
- 保管環境・セキュリティ
- 補償サービスの有無
- 最低利用期間
- 利用開始までの期間
- その他サービスの充実度
自分に合ったトランクルームの選び方について知りたい方は以下の記事をチェック!
防犯・セキュリティについて
大切な品物をトランクルームに預けるとなると、防犯・セキュリティ体制が気になるという方も多いのでは?
多くのトランクルームでは盗難などが起こらないよう、部屋ごとに個別に鍵が設置されています。
ただし、運営企業や施設によって設備はまちまちなので、契約前に防犯・セキュリティ体制についてチェックしておくことをおすすめします。
トランクルームの防犯・セキュリティについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
複数人でのシェア利用の可否
トランクルームによっては、複数人(グループ)でのシェア利用が可能な場合もあります。
共通の趣味を持つ友人同士やサークル活動のメンバー同士での利用や、近隣住民と共同の備蓄置き場として利用するケースもあるんだとか。
トランクルームのシェア利用についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!
まとめ
こちらの記事では、近年注目度が増しているトランクルームとはどのようなサービスか、そしてどのような目的で利用されているのかについてご紹介しました。
トランクルームを活用して、収納にまつわる困りごとを解決してみませんか?
もっと知りたい!
続けてお読みください